
げられ、通勤途中常にバツの悪い思いをしました。 中国国内では、かの悲劇は日本の一部の軍国主義者が起こしたもので、大多数の日本国民も犠牲者であり、抗日戦争勝利50周年記念行事の大々的キャンペーンも歴史の悲劇を繰り返すのを防ぐのが目的で、これは中日友好のためでもあるのだとの主張であります。 なるほど、終戦記念日を過ぎれば、それまで街中至る所抗日戦争勝利50周年記念の看板だらけだったのが潮の引くがごとく消え、電脳(コンピュータ)等の宣伝の看板に一晩で変わっていたのには驚きました。 確かに現在の若い世代にとっては遠い過去のことであり、愛国主義教育の一貫であったのでしょう。我々に対してもいつもと態度が違わないし、お互いに戦争時代の悲惨な歴史、お互いの歴史認識を話し合うことも全く問題なくできはしました。 我々の世代は実際にあの戦争を経験もしておらず、あくまで教育上、或いは書物等からの知識であり、教科書上のものは日中で異なる歴史認識の記述も多々見受けられますが、我々の世代はそれはそれとして冷静に話し合い、認識しあうことができるのですが……しかし、あの悲惨な時代を生きてきた人々はまだまだ健在であり、この国を支えているのですから、かの人々が例え表面では話そうとしなくてもその心の傷は一生癒えることはないのだろうと思います。 その意味でも戦争を知らない我々の世代は、過去の歴史をも含めお互いをもっともっと知り合う必要があるのだろうと感じています。 (8) 春節の爆竹 今年の中国のお正月(春節)は2月19日から21日までの3日間でしたが、中国の政府機関や各公司(会社)は17,18日と出勤とし、振替で19日の週を丸々1週間休日にしました。銀行業務など世界的レベルでの商取引上では、銀行等が業務停止するということは、非常に支障が出てくるということですが、中国は一切お構いなし、中国のやり方でやるんだという感じがしてなりません。 除夕(大晦日)にあたる18日の深夜、上海市の街中(あらゆる路地、路上)で爆竹、花火(打ち上げ式の大がかりのものが多い。)が1時間〜2時間にもわたって轟き渡りました。そして夜空一面が明るく輝きました。綺麗というよりは壮絶、ド迫力といった感じです。本当に街中至る所で爆竹・花火が響きわたるのですから。
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